アドラー
先日、本当に数年振りに一人でのんびり本屋を覗いてみた。
本が読めなくなって久しい。
加齢から集中力が衰えたせいか。でもそんなことを言ったら同世代の読書家に失礼というものだろう。
もしかして脳に入れた電極が前頭葉にいたずらしている?
フィクションには全く食指が伸びない。
結局手に取って買ったのは「アドラーの心理学」。遅ればせながら。
人間関係改善に関する内容である。
この年になれば、ある程度人間関係は淘汰されたものになっている。解消したければ静かに遠ざかればいい。
けれどそうはいかないのが家族との関係だ。
退職して一日中顔を合わせている夫、40歳に近づきつつある娘達。本当なら、もはや動かざること山の如きパーソナリティに対してどうのこうのいうべきではないのだろう。
私の場合、娘達とは同性故の難しさを感じている。けれど夫とはこの期に及んでというべきだろうか、まだ多少軌道修正の余地、互いに折り合って日々の生活を穏やかで心地よいものにする可能性があるのではないかと考えてしまう。
片方がゴールテープを切るとき、「やれやれやっと終わった」はいやだ。「ありがとう」と言いたい。
幻想なのだろうか。
で、アドラーの本の「斜め読み」から掬い取ったこと。
・人を変えるのは大変。自分が変わる方 が早い。(わかっちゃいるけど)
・「いつも」「みんなが」というのは思 いこみが多い。(子供の頃の喧嘩の常 套句「いつ言ったー何時何分何十秒 は基本?)
・不機嫌はそんなに長く続かない。
(確かに。お互い先がそんなに無いも のね)
うんうん。なるほどね。
先日のタッグマッチの時、実は密かに懐にこれらのカードを潜ませていました。
翌日の夕方にはあーだこーだ言いながら一緒に相撲観戦してました。