ひとつひとつ
去年の暮れからの腰痛にやっと光が見えてきた。病気は確実に進行していると思われた。一時は車椅子になって、もはや自力歩行もこれまでかと思ったものだ。
鍼に3ヶ月通った。効果があったのだろう。多分。それに訪問リハビリのOTの指導に沿ったストレッチと運動。主治医が出してくれた薬も奏功したのだろう。
どうしても取れなかった腰のピンポイントが痛みがやっと遠ざかった。万歳、バイバイと痛みに手を振る。
腰が痛まないので今までより長い時間台所に立てるようになり、久しぶりに、(私にとっては)敢えて面倒な春巻きを作った。同時進行でシフォンケーキを焼く。娘が卵をたくさん持ってきてくれたので。それから、近々学生時代の友人が二人訪ねて来てくれることになった。
実はそのうちの1人と「最近なんだかめっきり老け込んだ気がして鏡を見るたびにがっかりするのよね。会いたいけどこれ、もう少しなんとかしなくちゃ。」と集まりを1ヵ月後位に想定していたのだが、もう1人がわりとせっかちで、ニ週間後に集まると言うことになってしまった。
もうまんまで行くしかないねと2人で笑う。
歩くことも少しでも若々しくあろうとすることもここから降りたら終わりだと思う。衰えながらもながらまだ先に進みたい。
とは言え、この半世紀に渡る付き合いの友人達と会うのはこれが最後かもしれない。思いっきりおしゃべりしよう。きっと「あれ」「これ」「それ」がてんこ盛りの会話になるだろうが「そもまた楽し」だ。
一つ一つ手仕舞いしながらの日々ではある。