今日から

日々を綴る

同級生

父が客死したのは私が16の頃。

倒れて一週間後のことだった。思春期のことで、父親の死を受け止め難く、丁度反抗期で父親嫌っていた自分を責め続けた。

看取り、葬儀と長く休んで久しぶりに登校して間もなく受けた国語の授業で、教師が突然死んだ人間の顔について話し始めた。

身体を固くして聴きたくない雑談に耐えて、やっとチャイムが鳴って、緩んだ空気が戻ってきた。

クラスメイト達の雑談の中から聞こえて来た声。


「馬鹿だよなあ。M田。」


ありがとう。って思ったあの日。

あれから50年近く経ちます。今度会います。その人に。患者として。