今日から

日々を綴る

でもね

相変わらず人生相談を飽きもせず聴いている。

番組は、世間である。


夫は、本当に苦しい人はそれを万人に晒すようなことはしない。出来ない筈だから、どこまで真実か疑わしい。だから聴きたくもないと言う。全てに関して一度疑ってかかる夫らしい。


また加えて夫は、人の辛さを聴こうということ自体悪趣味だと思っているに違いない。そんな時間があったら庭を訪れる野鳥達にパン屑を与えて、何十分でも眺めている方がずっといいと思っている。私が「こんなことってある?」と話す言葉は、夫の耳には命中しないで今日もあっちの方向に飛んで行く。


孫から、その母親(嫁)が

「ママがばあば、まじ死んで欲しいんだけどって言ってるよ」と言われて、心壊れそうな60代。


回答

人には言って良いことと悪いことがある。恐らくあなたは嫁に言ってはいけないことを言って来たのだろう。

子供といえど、成長して一家をなせば、他人である。絶対にその他人の家族に踏み込むような失礼ないことをするべきではないのだ。

これが言ってはならぬこと。


一方であなたは孫に祖母として毅然とした態度でこう言わなければならない。

「今あなたが言ったことは、おばあちゃんも聞いてもママも聞きたくはないことだ。

あなたは、そういうことを言ってはならない」と。


言ってはならないことを言っては、頭を抱えて悶絶しちゃったりした我が身を振り返り、なるほどね、こういうことが言えないと人生の指南なんて出来ないわねーと唸ってしまった。


しかし、この件でばあばと孫が良き振る舞いを学習したとして、その暴言を物事の判断力があるかなきかの孫に吐いた嫁はその事を学習したのか?


しとりませんよね。

言っちゃってる。

そしてこれからも言うね、きっと。


「まじ死んで」と一度でも口に出して言われたことをひとは我が行いの間違いと相殺して、なしにできるものだろうか。

残りの人生を曇らせたくはないと思いながら、人の人生を我が身に置き換えて考え込む私。


だから鳥さんでも眺めていた方がいいのさと、夫の横顔が語っているようだ。