今日から

日々を綴る

子供の頃、反抗期が無かった息子は、成長し母親に背を向けた。すがりつくような母親に息子が最後に告げた言葉は、「お世話になりました」

母親の慟哭が聞こえる。ラジオ人生相談で。


これはそのまま私だ。聴きながら傷口が疼く。


今私は子育ての呪縛から放たれて老いの道を歩き、娘は一切の援助を拒否して清々しく自立している。


娘のことを思わない日はないが、私に出来る最善のことは娘から完全に離れて遠くから幸せを祈ることだという思いにやっと辿り着いた。


自分の子育ての病理は、自分が同様に育てられたことに起因するらしい。どうにもならなかったのだ。


私からの最後の手紙の最後の言葉は

「元気で」


娘が家を出て5年目の春が来る。