やっと。
娘と母親、、、難しいものです。
特に歳をとってからの関係、距離感は。
もうずいぶん前のことになりますが、友人にお孫さんが生まれた時、その人がこんなことを言いました。
娘が子育てをする中で、私のこれまでの子育てをどのように思うか、それを考えると怖い。
私の二人の娘は、長女は母親となり、次女は未婚ですが、私の脳の手術をきっかけにほぼ絶縁状態になりました。
脳の前頭部に異物を入れたことから性格に、言動に、変化が起こったかどうかということは本人には分かりません。
ただ、結果として一生懸命育てたつもりの娘たちに背を向けられたのは確かでした。確かにまず石の礫を投げたのは私です。
戻って来たのは長女でした。
母親として母の思いを理解しようとしたのでしょう。
次女はその術後の私の言動と、それまでの親子関係を結びつけて、「ジグソーパズルのピースがパチっとはまったようだった」と言って家を出ました。正確に言うと、「またね」と笑って手を振り、自分のマンションに帰った後、そんな言葉を放ったわけですが。
そして二年半振りに、先週この次女が顔を見せました。私は普通に迎えられるようになっていました。私にはただ「待て」と言い続け、ジリジリと娘達との距離を縮めて行った夫に感謝しています。
娘は予想通りお金は頑として受け取らず、美味しくカルシウムが取れると思い、取り寄せておいた海老煎餅と庭のローズマリーと柚子を入れて昔からよく作ったクッキーは少し笑って受けとりました。
ああ、よかった。これで心残りはありません。あとは「私という物語の最終章」(まだ飽きず聴いています。宮本浩次、冬の花より)を粛々と歩くのみです。