時が流れて
小一のやんちゃ娘と小六の兄貴のやうな老いぼれ夫婦
昔、その昔、新聞の投稿歌壇でこの歌を見つけ、切り抜いて日記に挟んだ。
(勝手に引用しています。ごめんなさい)
読んだ時、こんなご夫婦がおられるということ自体に打たれた。
時が流れ、遂にというかやはりこんな夫婦にはなれなかった。私は。
しおしおととぼとぼと背中を丸めて歩いてる。二人だけど一人で。
この歌の選者評にあった言葉。
羨むべき老境と言えよう。誰もがこうなるわけでなし。
リアルである。今の私にはこちらの言葉がひたひたと波のように寄せて来るのだ。
やり直せない、紛れもない「老境」に至った今になって。